人生とは、ボタンの掛け違いのようなもの。
若いときは運命のようなものがあると思っているし、あって欲しいと思っているし実際にそのようなものもあるのかもしれない。でも、結局はそれを手に入れていくかどうかはそのときの自分の選択や覚悟の積み上げであって、約束された未来なんて絶対に存在しない。
水を入れない壺が満たされることはないし、だけれど積み上げている何かが形にならないこともない。それなりに、自分が選び、掛け合わさせてきた生地と生地がボタン掛けされて今のじぶんになっている。だからこそ、掛け違ったものはどんなに後悔しても元には戻せない。
ところどころ掛け違ったままで、つぎはぎのままで。でもそれが今までのわたしであってこれからもこれを抱えていくんだと、構えて生きていけばいいのが人生。
掛け違ったかもしれない愛しい時間もまた、しっかりといまのわたしを形作っている。